伊織さんからの質問:
|
海外での日本アニメのOP曲は、そそまま日本語の曲を流してるんですか?
聞いた話だと国によって時間帯の関係でOPはカットされているという国があるのらしいのですが?!
|
|
海外ドラマをご覧になるとわかると思いますが、海外番組でもオープニングはありますよね。特にシチュエーションコメディーなどは「アバン」と呼ばれる本編へのイントロをちょこっとだけ入れたり、前回までのあらすじを紹介したり、と30分枠である日本のアニメと構成が良く似ています。
ですが、TVでのオープニング映像は日本ほど尺が長くはありません。アメリカでは通常30秒〜1分。それに対し、日本の場合は1分30秒が一般的です。
|
|
今回はアメリカで放送されるアニメのOP(オープニング)とED(エンディング)のご説明をしましょう。その前に…
|
|
ここで一言:
日本でよく使われる「OP」「ED」ですが、海外ではそのままでは通じませんのでご注意を。
OP/EDはそれぞれ「オープニングOpening」「エンディングEnding」主題歌、あるいはそれにあわせて流れる映像を指すわけですが、こちらでは"opening song"や"ending song"となります。
ビバップやビッグオーのOPのような歌詞のない楽器曲(インストゥルメンタル)の場合には”opening theme”と呼ばれます。またendingよりもclosingという方がアニメに馴染みのない人には通りがいいかもしれません。
また他にもopening/ending creditsという言い方もありますが、こちらはむしろ曲ではなく、文字通り「最初・最後に出るスタッフ名の表記」を意味します。「タイトルロール/エンドロール」などもこちらではあまり使われません。
映画やゲームなどでスタッフ名がクレジットされる場合にはcredit rollと言うようです。(ここでの「ロール」とは、文字が巻物のように上下あるいは左右に移動、つまりスクロールすることに由来しています。)単にstaff creditsと言った方がわかりやすいかもしれませんね。
opening sequenceやending sequenceという場合もありますが、これはどちらかというと主題歌や曲のことではなく、アニメーション映像そのものを指します。
|
|
…と前置きが長くなってしまいましたが、本題に移りましょう。
|
《放送時のOP/ED》
DVDリリース版にはOPもEDもそのまま収録されていますが、カートゥーンネットワークなどのテレビでオンエアともなると話が違ってきます。尺の都合から、日本国内用のOP/EDを完全に用いない場合が見られるのです。
ただ、どの番組がこうした対応になるのかの基準はあるようでなく、ケース・バイ・ケースのようです。
傾向としては
■ 日本語の歌詞は敬遠される傾向にある
■ EDは端折られることが多い
が挙げられるでしょうか。
注意:今回挙げるのはカートゥーンネットワーク(以下「CN」)の例だけです。他にもADVやFUNimationがアニメ専門チャンネルで自社タイトルの多くを放映していますが、これらのOP/ED事情については割愛します。(というか、私が観れていないだけなのですが。)
アメリカ国内でのアニメ放送はCNが視聴率や放送世帯数ではほぼ独走状態なので、この点についてはご容赦ください。
|
|
ではこの2つについて掘り下げてみましょう。
|
《日本語の歌詞は敬遠される傾向にある》
アメリカの一般視聴者を対称にしている以上、言葉がわからない歌を番組の冒頭にもってくると、それだけで間口が狭くなっていまいます。
よってOPは英語のものか、あるいは尺の短いミュージックビデオのようなものを放送用に用意することが通常です。CNでも若年層向けのToonami枠ではこの傾向が著しく、ほぼ全作こちらでつくった短いクリップがOPとなっています。カートゥーンを見慣れている子供たちにとっては、こちらの方が馴染みやすいだろう、との考慮でしょう。
「NARUTO」がまさに良い例ですが、ロック調の音楽にあわせて日本国内のOPからもってきたクリップ映像のコラージュとなっています。
ただ、CNでもアダルトスイム枠は別で、おそらくアニメファンがコアな視聴者であることがわかっているのでしょう、OPはそのまま流す場合が多く見られます。それでも「主題歌が(何らかの形で)重要なもの」に限ってです。
例えば、人気の「鋼の錬金術師 Fullmetal Alchemist」ですが、こちらは第1シーズンからラルク(L'Arc-En-Ciel)の主題歌だけを使用しています。(オリジナルではOPは1クールごとに変わっていたので、OP主題歌も4曲あり、OPアニメ映像もそれぞれ違っていました。)
|
|
《EDは端折られることが多い》
ほとんどの場合、EDは端折られます。方法としては、こちらのドラマでもよくある、エンドロールが早送りしたようにダダーっと流れる、アレです。曲も途中でフェードアウトすることが多いです。
これは放送の尺を考慮してのことで、CNにはコマーシャルが入りますから広告収入をとる、という選択を迫られるのです。残念ながらこうした都合上、日本のようにOP/ED両方とも入れることができません。
OPはそのまま流しても、EDは端折って、というのは苦肉の策なのです。これには英語も日本語も関係ないようです。
|
|
こころのつぶやき:
そもそも、本編の尺からして日米には違いがあります。本来なら、アメリカの30分番組だと本編は20分なのです。ところが日本のアニメの場合、22分もあります。すでに2分オーバーした状態なのです。
そこをCNはなんとかコマーシャル枠を削りながらも放送しているわけです。ケーブルテレビビジネスとして放送している以上、コマーシャルを削るわけにはいきませんから、OPやEDが端折られても、我慢するしかないのではないでしょうか。(オリジナルでフルバージョンのOP/EDを収録したDVDは、販売促進の特典ともなるわけで…)
作品によっては、本編まで編集されて削られているものもあったりします。それを考えると、本編を削られるよりはよほどよいと思います。
|
|
|
さて、ここで当然ながら疑問が出てきますね…
|
|
《人気のあるOP・EDアーティストって?》
ではどのような主題歌やアーティストに人気があるのでしょうか?よく言われるのは、日本の曲は80年代風だ、ということ。普通のアメリカ人は日本のポップス調の歌にはそういう印象を持つ傾向があります。また、リフレインやサビの部分に出てくる英語はかなり失笑を買っています。最近はそうでもないかもしれませんが、どう見てもネイティブ的にはおかしな英語が以前は頻繁に出てきてましたから…
|
|
菅野よう子は海外で絶大な人気を誇ります。おそらく「好きなアニメ音楽家は?」と聞くと十中八九、この名前があがるでしょう。「エスカフローネ」をはじめとし、「カウボーイビバップ」や、最近では「攻殻機動隊」が高い評価を得ています。
坂本真綾も多くのアニメ主題歌を歌っていることから、知名度が高いといえるでしょう。声優としても活動していることから、ファンにとってはとても馴染みやすいようです。2005年のアニメエキスポではゲストとして参加し、コンサートも行っています。
この他「ノワール」で一躍注目を浴びるようになった梶浦由紀や、メンバーでもあるSee-Sawも今後の注目株です。
逆に田中公平や川井憲次は日本国内ほどの知名度はなかったりします(もちろん知ってる人は知ってますケド)…って、海外で知名度が高いのはすべて女性アーティスト!?とっても不思議ですね。
|
和製アニメ・マンガ海外事情に関する質問大募集中。
|
(質問するには、「質問箱」と書かれたボタンをポチッとな、してください。)
|
 |
| ではまた次回。 |
| Ciao, |
| Romy |