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インターネットがつくる未来のカタチ
さて、ここでようやっと冒頭で述べた「ある企業が革新的な取り組みを発表 」についてご紹介します。アニメ!アニメ!さんでも記事になっています:
ビズメディア デスノートの米国のインターネット送信権獲得(1/11)
Viz Gets 'Death Note' Download Rights(1/11)
No DVDs Announced Yet (ICv2の記事)
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「デスノート」はまだ日本国内で放送中の番組です。これまでに放送中の作品のビデオグラム(DVD)権を獲得するということはありましたが、インターネットで配給する権利を獲得というのははじめてです。
DVDは発売開始前までにパッケージデザインからDVDメニュー、字幕版/吹替え版の制作、さらにプレス工場でのDVDディスクの製産、小売店(リテーラー)までの配送など、様々な準備と 物流管理(ロジスティックス)が必要となりますが、インターネットでは少なくとも物流の段階が省かれるため、よりスピーディーな展開が望めます。
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さらに続報によると、インターネットでの配給は字幕付きバージョンが先行し、吹替え版の入ったDVDは後になってリリースされることが発表されました。これも配給のスピードアップ化を図るための一環でしょう。
吹替え版制作には声優のキャスティングから口パクあわせのための台詞の翻訳演出など、かなりの時間とお金がかかります。それに比べて字幕版制作は原素材として含まれている修正台本を翻訳し、文字数などの制約はあるものの、比較的容易に素早く、低コストで作ることができます。
ファンサブもクオリティ云々はとにかく、放送日から数日後には字幕版をBitTorrentやYouTubeにアップロードしていることからもわかるように、字幕付けの作業自体はさほど手がかからないのです。
字幕版先行の発表には、迅速に正規版を配給することによってファンサブを牽制する目的も含まれていると考えられます。すでにメジャーなファンサブグループはデスノートのファンサブ配給活動を停止したとも言われているので、早くも効果は現れているようです。
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'Death Note' DVDs Later(1/12)
After Download Release (ICv2の記事)
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●日米同時リリースのメリット
この試みがうまくいけば、将来的には日本で作品が放送開始/公開されると同時に、あるいは非常に近いタイミングでアメリカでもネット配給することが可能になるでしょう。
以前、 現在放送中の番組は先が読めず判断できないところがあって現地版制作が難しい、とお伝えしましたが、原作付きの作品であれば必ずしも放送終了を待つ必要はありません。同時リリースが可能になれば、ファンサブが入る余地も次第になくなっていくでしょう。
根本的なファンサブ対策としては、それしか方法がありません。
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●マイナー作品にもチャンスが与えられる
先にも述べたように、字幕版制作というのは比較的短時間ででき、コストも抑えることが可能です。よって、今後ネット配給が普及するようになれば、二極化したDVD市場から退場を余儀なくされたマイナー作品にもチャンスが巡ってきます。
もう小売店の棚スペースを取り合う必要もないので、メジャーもマイナーも関係なく作品が競合できるのです。
マイナー作品にとって一番望ましいシナリオは、ネット配給権のみを買付け(MGも低く設定)→字幕版のみをネット販売(単価も低く設定)、というものです。価格面で競争力を付け、とにかく一人でも多くの人にダウンロードして観てもらうことにより、採算を取れるようにするのです。中には思いがけないヒット作も生まれるかもしれません。
一旦ヒット作が生まれれば、後でDVD版をリリースすればよいのです。現時点ではコアなファンは好きな作品のパッケージングを手元に残したいと希望しています。
「デスノート」にしても、おそらくDVD版には吹替え版/字幕版と両方が収録されているでしょうが、フォーラムなどを読む限り「先に観たいからダウンロードして、保存版のコレクションとしてDVDを買う」という人が多いようです。こうして今まではニッチすぎて市場に投入できなかった作品にも道が開ける可能性があります。
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●コンテンツ配給方法の変換期
かつて映像メディアがVHSやβなどのビデオテープからLDやDVDのデジタルメディアにシフトしたように、今後どのようにエンドユーザーまでコンテンツを届けていくのか、アニメの配給方法も変換期に入ろうとしています。
2007年は「デスノート」というキラーコンテンツによって(洒落になってませんね…笑)、ネット配給が有効かどうか試されようとしています。
こうした取組みはまだはじまったばかりですが、確かな手応えは得られると思います。 (すでにVIZとカートゥーンネットワークは共同でJetstreamというコンテンツ配信プロジェクトを立ち上げ、成功させています。「MAR - メルヘヴン -」と「テニスの王子様」のアニメストリーミング配信が好調だったため、2作品ともネット配信からケーブルテレビ放送枠への「移籍」を果たしたほどです。)
MAR & Prince of Tennis Debuting on Toonami(12/6/06) (ICv2の記事)
インターネットの手軽さとメディアとしての威力は企業の存続を脅かすまでにファンサブを台頭させましたが、現地企業は今、組織的機動力を駆使して形勢を逆転させるきっかけをつくろうとしています。
「アニメ業界の憂鬱」の最終回でも触れましたが、元より一般層やライトユーザーが望んでいた「安い/早い/上手い」がいよいよ実現できるのです。
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●さらにiPhoneがネット配信を加速させる
日本ではワンセグでのTV放送やMP3の音楽プレーヤーなど、携帯電話がより進化してあらゆる機能が付いた「携帯端末」となりつつありますが、アメリカではiPodがそうした携帯端末の牽引役となっています。
今年1月サンフランシスコで開催されたMacWorld ExpoではiPhoneが発表され、大きな反響を呼んでいます。すでにiPodで映像コンテンツを楽しむことができるようになりましたが、今後はiPhoneによって直接ネットに接続し、コンテンツをダウンロードして身近に楽しめるようになりそうです。
さらなるメディアの進化に期待が高まりますが、アニメ業界もそうした新しい波にうまく乗れるよう、願うばかりです。
というわけで、2007年業界がどういう方向に向かいつつあるのか、あるいは向かっていって欲しい方向について述べてみました。2006年はアニメ業界にとって決して良い年とは言えなかったかもしれませんが、今年は果たしてどうなるでしょうか?
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ここまで読んでいただき、ありがとうございました!m(. .)m
次回からはまたいつものように皆さんからのご質問に答えてまいります。お楽しみに。
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| それでは、また。 |
| Ciao, |
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Romy
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