2008年4月19日、品川プリンスホテルのエプソンアクアスタジアム「ステラボール」にて「スーパーロボット大戦感謝祭2008」が開催された。感謝祭はこの日で6回目を数え、この日集まったのは抽選で選ばれたおよそ1000人のファンたちである。 『スーパーロボット大戦』は生誕17周年を迎えた人気シミュレーションRPGシリーズで、これまでに43作品、累計販売本数は1260万本を突破している。様々な人気アニメのロボットがクロスオーバーするのが魅力の作品である。 今回、据え置きハードでの原作ありきスタンダードタイプとしてはおよそ3年ぶりとなる、完全新作の『スーパーロボット大戦Z』の発表が行われた。 プラットフォームはプレイステーション2、発売日・価格は現在のところ未定となっている。 オープニングは総合プロデューサーの役目も担っている水木一郎さんの太鼓の音で幕を開けた。続いて登場したのは、バンダイナムコゲームス代表取締役副社長の鵜之澤伸さん。鵜之澤さん自身ロボットアニメのマニアを自称する。『破邪大星ダンガイオー』や『機動警察パトレイバー』など鵜之澤さんのプロデュース作品を挙げると会場は大きな歓声に包まれた。 水木さんは「彼のようにロボットやアニメが好きな人が代表になるべき」と応援する。鵜之澤さんはゲームの開発スタッフもイベントに来場しており、ファンの熱い思いを受けてさらに開発に励むことだろうと述べた。 会場で初公開された新作CG中に次々と登場する「新規参戦」ロボにファンの歓声が大きくなった。ゲームのチーフプロデューサーである寺田貴信さんの後、登場したのは『超重神グラヴィオン』監督の大張正己さん、キャストから寺島拓篤さん、杉田智和さん、緑川光さんらである。司会は置鮎龍太郎さん、かかずゆみさんが行った。 大張監督は「スパロボ」の大ファンとしても有名で、シリーズ作品(「スパロボOG」)のオリジナルメカデザインも行っている。今回、自身のアニメ作品であるグラヴィオンの参戦に嬉しさを隠せない様子だった。 寺田プロデューサーは今回の登場作品について、以前から出したいと考えていたが温存していた作品と、『創聖のアクエリオン』の様に昨今の盛り上がりとタイミングが合致できた作品と、全体のバランスも考慮しつつ熟考した結果のラインアップであると説明。 ゲーム紹介の後、トークに水木さんも加わり、新作のタイトルが「Z」であることにかけて「(シリーズタイトルに付ける)残りのアルファベットが無くなってきたから、次はグレートを付けよう」と言って笑いを誘った。 トークセッション終了後は、スパロボ同様に色々なアニメの歌手が登場するフェス形式の「スーパーライブ」となった。 水木さんがトップバッターで歌い終えた後、この日映画の舞台挨拶を終えて駆けつけた神谷明さんが登場した。このサプライズに会場は大きな盛り上がりに包まれた。ステージではベテラン同士の長い間柄の思い出話に花を咲かせた。 神谷さんは「スパロボ」の最初の収録の時に、共演者と「20年も前のキャラクターを演じられるのは幸せ者だね」と語ったそうである。「そこからさらに17年です。これも長い間支え続けてくれているファンのおかげ」と、改めてファンに感謝の言葉を述べた。 続いて登場したのは『創聖のアクエリオン』の主題歌を歌ったAKINOさんとbless4の皆さん。この日に歌われたのは英語詞パートを混ぜたスペシャルバージョンで4人の美しいハーモニーを響かせ、貴重なライブの歌に会場のファンは大きく盛り上がった。 この後、同じく新規参戦の『超時空世紀オーガス』の主題歌を歌うケーシー・ランキンさんがギターを持って登場した。25年前の作品が登場することについて流暢な日本語で「長生きはするもんだね」と語るランキンさん。曲中にはギターソロをものブルースの弾き語りを混ぜ、懐かしい映像と共に歌声を響かせた。 スパロボといえばJAM Projectである。メンバーの一人福山芳樹さんは『キングゲイナー』の主題歌で一足先に登場。先月のコンサート中に負った怪我をものともせず、パワフルな熱唱を行った。JAM Projectの5人は「グラヴィオン」の主題歌や、現在作成中のスパロボ新テーマ曲をはじめとした4曲、さらに水木さんを加え『鋼の救世主』を熱唱した。 最後に、芸能生活40周年を迎える水木さんに記念の花束が手渡され、「本家Z」である『マジンガーZ』の歌とともに赤い紙吹雪が噴射され、熱い3時間30分のステージは幕を閉じた。スーパーロボット大戦 公式サイト /http://www.suparobo.jp/ ■スーパーライブ セットリスト 1. 『Zのテーマ〜空飛ぶマジンガーZ〜おれはグレートマジンガー』(水木一郎) 2. 『創聖のアクエリオン』(AKINO) 3. 『Go Tight』(AKINO【bless4】) 4. 『漂流〜スカイハリケーン〜』(ケーシー・ランキン) 5. 『心はジプシー』(ケーシー・ランキン)6. 『キングゲイナー・オーバー』(福山芳樹)7. 『嘆きのロザリオ』(JAM Project) 8. 『紅ノ牙』(JAM Project) 9. 『スーパーロボット大戦新シリーズ新曲』(JAM Project) 10. 『Rocks』(JAM Project) 11. 『鋼の救世主』(水木一郎・JAM Project) 12. 『マジンガーZ』(水木一郎)