1971年にテレビ放映されたアニメ番組『ルパン三世』が、三鷹の森ジブリ美術館ライブラリーの最新作として3月14日より渋谷のシネマ・アンジェリカに登場する。 作品はいまや誰もが知っている『ルパン三世』が、アニメとして登場した初めての作品だ。わずか23話のテレビシリーズだが、そのどれも驚くほど高い完成度を持っている。この1st.TVシリーズが、度々テレビ放映されることで現在のシリーズの人気が築かれた。 三鷹の森ジブリ美術館ライブラリーは、三鷹の森美術館による世界各地の優れたアニメーションを子供達に紹介する活動である。これまでもスタジオジブリの宮崎駿監督や高畑勲監督が評価した作品、両氏らに縁が深い作品を数々上映してきた。 今回は、宮崎、高畑両氏がAプロダクション演出グループとして参加した『ルパン三世』1st.TVシリーズを取り上げる。作品は宮崎駿氏が監督する『ルパン三世 カリオストロの城』に先立って制作されたものだ。「カリオストロの城」をはじめ、その後の作品の特長となる物語性とエンタテイメントの共存が、既に表われている。 原作:モンキー・パンチ (c)TMS そして今回全23話の中から選び抜かれた3作品は、「7番目の橋が落ちるとき」、「エメラルドの秘密」、「どっちが勝つか三代目!」。いずれもAプロダクション演出グループによるものである。 スリリングで緻密な物語、ルパン三世ならではクールさとAプロダクション演出ならではのスラップスティックさも魅力だ。 「7番目の橋が落ちるとき」は、ルパン三世の名をかたり次々と橋を爆破する犯人ボルボとルパンのスリリングな対決。 「エメラルドの秘密」は、豪華客船を舞台に同じ獲物 伝説のエメラルド「ナイルの瞳」を狙うルパンと不二子、そしてお馴染み銭形警部。二転三転する結末は如何に、本物の「ナイルの瞳」はどこにあるのか。 フランスフェアに出品されることになったルパンの祖父の遺産を巡り、その宿敵ガニマールの孫ガニマール刑事と対決するのは「どっちが勝つか三代目!」、いずれも見逃せないエピソードばかりだ。 シネマ・アンジェリカではこのシリーズ3話に加えて、今春新たに撮影をしたおよそ30分の大塚康生さん、宮崎駿監督のインタビュー映像も上映される。1st.テレビシリーズ作画監督大塚康生氏が、作品の魅力を再び明らかにする。 また劇場内では、当時の設定資料や限定グッズなどの展示も予定している。様々な方向から作品を楽しめる特別な上映会になる。作品は名作としてこれまで度々テレビでも放映されてきたが、今回は劇場の大画面でシリーズをじっくり観ることの出来る貴重機会である。三鷹の森ジブリ美術館ライブラリー/http://www.ghibli-museum.jp/library/ シネマ・アンジェリカ /http://www.gojyu.com/ 『ルパン三世 1st.TVシリーズ』 3月14日(土)公開決定提供: 三鷹の森ジブリ美術館 スタジオジブリ 日本テレビ 配給: 三鷹の森ジブリ美術館上映時間: 105分 (3話+インタビュー映像)《上映各話》■ 11話 7番目の橋が落ちるとき 演出:Aプロダクション演出グループ/1972年/25分■ 14話 エメラルドの秘密 演出:Aプロダクション演出グループ/1972年/25分■ 19話 どっちが勝つか三代目! 演出:Aプロダクション演出グループ/1972年/25分