■ ディズニー、アニメーションスタジオの運営 ―先ほどディズニーの長い歴史について触れられました。この積み重ねがディズニーに多くの才能を集めるのだと思います。しかし、そうしたクリエイター、アーティストをうまくマネジメントすることは必ずしも楽でないようにも思えます。経営者として、アーティストのクリエイティブを最大限に引き出す秘訣はどういったことですか?A・M一番大切なのは、彼らをリスペクトしていることだと思います。そして、彼らの才能が存分に発揮できる環境を整えることが大切です。―ミルスタインさんは、現場からアイデアが上がるような仕組みをスタジオに持ち込んだとのことですが。これにはどんな狙いがあったのですか? A・M誰もが自由に意見をいえる、オープンで健全、エネルギッシュなスタジオにしたいという思いがありました。ひとりひとりのアニメーターが、情熱やスキルを作品に注ぎ込める環境を作りたいと思いました。組織全体が仕事をしやすい環境をつくる、それが素晴らしい作品につながると信じています。それが『アナと雪の女王』にもつながっていると思います。―ディズニーは豊かな伝統を持つのですが、例えばプリンセスストーリーのように、今後も伝統を活かした作品を目指すのでしょうか?A・Mそうではありません。ディズニーの伝統はむしろイノベーションです。イノベーションをむしろ大切に考えています。これまでの遺産をベースに新しいものを作っていくことを目指しています。―新しいものを作る時に、今後海外の才能を取り入れていくことは考えられているのでしょうか?例えば、海外にスタジオを作るようなことは考えておられますか。A・Mディズニーはかつては、国内ではオーランド、海外ではカナダやオーストラリア、日本にスタジオを持っていました。ただ、それは私たちにとっては大き過ぎたと思っています。私たちは、優れた才能を一箇所に集めたいと考えています。それがカリフォルニア州のバーバンクです。ここに多くの才能が集結し、それがクリエイティブを生み出すはずです。―逆に言えば、バーバンクのスタジオで日本のアーティストが今後もっと多く働く可能性はありますか?A・M勿論です。多様性は重要です。世界中の都市から才能が集まることを望んでいます。『プレーンズ2/ファイアー&レスキュー』7月19日(土)ロードショー/ http://Disney.jp/planes2
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