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 第8回
 クールアニメ
 マーケティング・ヒストリー (4)
  「宇宙戦艦ヤマト」=前編



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2006年04月26日
インターネット ][ テレビ ][ 企業経営 ][ 米国 ]
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本格的無料配信はネット初
 アメリカの日本アニメ市場で大きな力を持つ2社が、日本アニメのネット無料配信を共同で行うと発表した。数多くの日本アニメのテレビ放映をする米カートゥーンネットワーク(CN)とアメリカのマンガ市場で圧倒的な力をみせるVIZメディアである。
 この2社がチームを組み、7月17日から日本アニメをインターネットで無料配信する『トゥーンナミ・ジェットストリーム』を開始する。『トゥーンナミ・ジェットストリーム』は、CNが展開するケーブルテレビの番組枠トゥーンナミのネット上への展開となる。
 現在、土曜日の夜にテレビ放映されるトゥーンナミは日本アニメを中心に高い視聴率を誇っている。

 『トゥーンナミ・ジェットストリーム』は、週ごとに人気アニメの新たなエピソードを公開する。また、アーカイブを利用した過去のエピソードも閲覧可能になる。
 開始当初は5作品、日本アニメから『NARUTO』、『ヒカルの碁』、『メルヘヴン』、『テニスの王子様』、米国カートゥーンから『サムライジャック』が提供される。さらに、CNが『IGPX』、VIZメディアは『ロックマンエグゼシリーズ』、『ゾイド・ジェネシス』の提供を予定している。いずれも、現役の人気作品ばかりである。

 米国でのインターネットのアニメ配信は、ADヴィジョンのアニメネットワークなどの先例はあるが、無料での本格的な展開は今回が初めてである。米国のアニメ業界を代表する2社の提携や人気作品ばかり集めたラインナップは、業界へのかなり大きなインパクトになる。

テレビアニメ№1とマンガビジネス№1
 カートゥーンネットワークは、アメリカでの日本アニメほとんどの放映をする有力放送局である。ケーブルテレビではあるが、米国のほとんどの視聴世帯をカバーすること、無料のベーシックチャンネルであること、視聴率が非常に高いことから日本アニメのビジネスに大きな影響力を持っている。
 近年は、日本アニメの製作出資も行っている。昨年は、日本の人気アニメ制作会社プロダクションI.Gと『IGPX』を共同製作するなど注目されている。

 一方、VIZメディアは、小学館、集英社、小学館プロダクションの出資により作られた小学館グループの海外事業会社である。これまでは、米国のマンガ出版が中心であったが、昨年の事業再編後は、アニメを含めた権利ビジネスを強化しはじめている。 

事業の収入はCMから 
 掟破りとも見える人気アニメ作品のネット配信だが、ビジネス的にはどういった勝算があるのだろうか。両社によれば、今回のビジネスはネット上のバナー広告と番組中のコマーシャルによって賄われるという。
 日本よりもネット広告単価が高いアメリカではあるが、本当にそれだけでビジネスが回るのか現状では判断できない。

 しかし、今回の企画には番組の認知度向上という別の側面も透けて見える。アメリカでも、大衆的な作品については、日本アニメのビジネスモデルはメディアミックスになりつつあるからだ。
 昨年秋のCNで『NARUTO』の放映開始後、『NARUTO』のマンガが急激に売上を伸ばし、さらにゲームやトイなど関連ライセンスビジネスが急拡大したのがいい例である。たとえ無料で配信しても、作品の認知度があがることにビジネス上の利点は大きい。

 また、この無料配信ビジネスは、一部でインターネット上の違法配信対策にもなる。つまり、米国のアニメファンはこれまでテレビ放映されない作品やライセンス化されない作品は、インターネットを利用して無料で観ることが多かった。
 しかし、テレビ放映まで行かない作品をインターネットで無料放映して、広告ビジネスを展開すれば、こうしたネット上の違法配信の一部をビジネスに取り込むことが出来る。

強者連合の今後の課題 
 ただし、配信作品の今後のラインナップには不安もある。CNはテレビ放映する作品の全てインターネット配信が出来るわけでない。テレビ放映権とインターネット送信権は別の権利だからである。今回、CN側から提供される作品が同局製作の『サムライジャック』と『IGPX』であることからも、こうした状況は説明出来る。
 これはVIZメディアも同様で、同社は自社の発行するマンガ作品のインターネット送信権を全て保有しているわけでない。『NARUTO』、『ヒカルの碁』といった作品は、VIZメディアが、全ての米国ビジネスの展開を可能にするマスターライセンスを所有する作品である。

 現在、VIZメディアは同社に関連の深い作品のライセンス獲得に積極的に動き、CNは自社製作のアニメやカートゥーンの展開を強めている。それでも、両社に関連のあるサードパーティー(第3者)をさらにこのプロジェクトに巻き込み、作品ラインナップを増やす努力は必要である。
 アメリカ最大のアニメ流通企業ADヴィジョンは、やはり数年前から自社のライセンス作品のみで、有料ケーブルテレビとオンデマンドテレビを展開している。着実に成長しているとはいうものの、その成長は急展開といは言えないことも参考になるだろう。

トゥーンナミ・ジェットストリーム 

VIZメディア 
カートゥーンネットワーク 

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posted by animeanime at 2006.04.26
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