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2008年05月04日
調査・レポート ]
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 2008年3月に、社団法人日本映像ソフト協会は「DVD ユーザー調査 2007」と題した調査研究をまとめ、発表している。
 調査対象は全国に居住する満16~69歳の男女で2006年10月~2007年9月の1年間に新品のセルDVDを購入、またはレンタルDVDソフトを利用した人である。調査は2007年10月にインターネットを通じて行われ、1105人(男519:女586)の回答を得た。

 年齢別構成比は、DVDユーザー全体の平均年齢が38.8歳に対して、アニメファンは35.3%と比較的若い。この中で30代が36.7%と最も多く、次に20代が23.2%、40代も21.8%と続く。
 また、アニメについてはさらに細かく、スタジオジブリ等の「一般アニメ」とガンダムや涼宮ハルヒなどの「キャラクター系」に分かれている。
 どちらのジャンルもボリュームゾーンは30代だが、40代になると「一般アニメ」(11.5%)に対し、「キャラクター系」の人気が23.7%と2倍以上の数字を示した。このことから「キャラクター系」のアニメファンは根強く残ることが伺える。
 アニメは若年層の人気によるものと見られがちだが、購買力でいえばこうした大人が存在感を示す。ファーストガンダムのインパクトを受けた世代は、ちょうど40代である。集計期間にファーストガンダムのDVD-BOXが発売になっていることは見逃せない点であろう。

 DVDの購入数についての回答は、「増えた」と「やや増えた」を合わせ、およそ4割近くが増加傾向にあると答えている。これに対して減少傾向の回答は2割程度と総体としては販売量が増加傾向にあることは間違いない。
 近年言われているアニメDVD販売の減少は、総タイトル数の大幅な増加(2006年はアニメの本数が最も多い年である)に購買側が追いつかなくなり、減少していることや、先に挙げたガンダムのようなビッグタイトルの余波を受けた買い控えの影響が考えられる。

 そうしたDVDの発売情報を得る認知経路についてのデータは他のジャンルのファンとは異なる傾向が出て興味深い。
 まず、全メディアを通じて最も影響が大きいのはテレビCMである。アニメの場合は「テレビ番組での紹介」がこれに続く(31.4%)。映画や音楽と比べ、情報番組でアニメが採り上げられることはほとんどないため、おそらくアニメ作品自体として回答した人が多くいるのであろう。さらに言えばアニメのCMが流れるのは、そのほとんどがアニメ番組である。
 また、アニメは4位に「専門誌の広告」が高い支持を得ている(25.6%)。一方で専門誌の紹介記事は13%(これでも他ジャンルに比べれば数字は高い)、またブログ・SNS・掲示板については18.1%にとどまった。この設問については決して回答母数が多くないため、ある程度の偏りはあるかもしれないが、アニメファンがDVDの購入の動機とするのに、他者からの評価・評判よりも客観的なデータからであることが分かる。購入決定のタイミングも、41.5%が「発売日を事前に知っていて購入した」と回答している。これはセルDVDユーザーの32.6%を大きく上回る数字である。
 こうしたことから、アニメファンは好きな作品について、長く熱心に、かつ他人の意見に左右されない「ロイヤルカスタマー」であると考えられるだろう。

 最後に現在注目の映像有料配信サービスだが、ネット、ビデオオンデマンド、ペイパービューを合わせても、まだ全体で4.4%の利用状況と少ない。
 アニメファンでは4.2%と平均を下回った。一方、同じく有料でも衛星有料放送は21.8%となっている。
 
 テレビアニメの視聴率低下や1作品あたりの本数の下落など、ソフト販売を行うのに逆風が吹いていると言われているが、これらから判断するに、まだテレビ放送・テレビCMによる販売への影響力は強い。 
 一方で、一部地域のテレビ放送と時期をずらして無料のネット配信も、2007年秋頃から大きく普及してきている。次回のアンケートではこれらが、DVD販売にどのような影響力をもたらすのか、是非とも設問に加えて欲しいと思う。
[日詰明嘉]

日本映像ソフト協会 http://www.jva-net.or.jp/

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2008年05月01日
調査・レポート ]
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 日本貿易振興機構(JETRO)が、スペイン市場での日本のエンタテイメントコンテンツの状況を調査した「スペインにおける日本のテレビアニメ・マンガ・映画市場の実態」をウェブサイトで公開している。
 これはJETROが継続的に行っているもので、これまでヨーロッパ地域ではフランス、イタリア、ドイツ、さらに中欧地域についても同種の調査を行っている。スペインは日本のアニメ・マンガの人気では、仏独伊と並ぶヨーロッパ有数の国とされるからこうした調査は待ち望まれたものだと言える。

 実際にレポートは、アニメとマンガ産業と市場が中心になっている。また、テレビ放映の状況と販売の仕組み、DVDやマンガの出版・流通、さらに劇場公開など、特にコンテンツの販売とその流通方法に力点が置かれている。
 輸出振興を目的とするJETROの特徴を生かしたものである。アニメやマンガ、映画のビジネスに携わる人にとっては、かなり利用価値の高いものに違いない。

 今回のレポートで特に印象深いのは、日本アニメのテレビ放送の多さ、そして、他のヨーロッパ諸国ではあまりに人気がない『クレヨンしんちゃん』や『ドラえもん』といった作品のスペインでの人気である。
 これは、ヨーロッパ各国をEUとしてひとつの市場に括ることの難しさを示している。実際にレポートでは、アニメ、マンガ両方について、EU規模の多国籍企業ですら、作品の買付けは現地法人独自の判断をしていると報告している。

 また、レポートのなかには、アニメの配給権の価格が、1話500ユーロから5000ユーロ程度、通常は3000ユーロ程度(約50万円)、あるいはロイヤリティは20%から25%程度といった具体的な数字が数多く盛り込まれているのも特徴である。
 実際に数字を知ることで、スペインにおけるアニメやマンガ市場の規模感が掴めるからである。一方で、こうした数字の多くは、スペインでの日本のアニメやマンガの人気と同時に、それが市場規模がさほど大きくないことを示している。

 これには現地での日本のコンテンツ市場開拓の余地を感じさせると同時に、人口4000万人強というスペインの国のそもそもの市場規模を思い起こさせる。事業を進めるにはスペイン単独でなく、EU市場全体での利益が求められるが、各国別に交渉や事務作業が発生する。
 ビジネスにあたってのEU諸国の難しさは、交渉や事務作業が国内や米国に較べて煩雑になることもひとつだろう。今回のレポートの内容からは、そうしたEU市場全体で共通の問題も見えてくるものである。

日本貿易振興機構(JETRO) http://www.jetro.go.jp/
「スペインにおける日本のテレビアニメ・マンガ・映画市場の実態」

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posted by animeanime at 18:30 | コメント (0)