| 1. 企画のきっかけ |
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アニメアニメ
(以下AA)
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今回の『アフロサムライ』は、アメリカ発という企画自体がとても変わっていますね。どのようにして作品は生まれたのでしょうか?
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木崎監督
(以下監督)
(※崎の字はたちさき)
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もともと原作の岡崎能士さんが学生時代から書いている作品で、『ノウノウハウ』という自費出版があって、そのフィギュアを岡崎さんが個人的に作ったんですね。
それが中野のブロードウェイで発売されていて、それをたまたまGDHのプロデューサーが見つけ、これは面白いと思い、アメリカに持っていったのがきっかけだと聞いています。
そして、これのPVを作ろうという話になっていきました。そのPVを見たサミュエル・L・ジャクソンが「面白いね。これを俺にやらせろ!」と言ったところから企画が始まっていきました。
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AA
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監督がこの企画に参加したのはいつごろでしょうか?
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監督
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僕がその前にゴンゾの『バジリスク』というテレビシリーズ作品の監督をやっていまして、それが終わるくらいにオファーを貰いました。
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AA
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最初にこの作品についてどういう印象を持ちましたか?
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監督
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企画書とキャラクターのラフを見せて貰って、まず、すごい絵だなと。キャラクターもとにかく突飛で、キャラの造詣が、日本じゃありえないアイディアだと思いました。
同時に面白そうだなというのも気持ちとして湧いてきました。日本でやれない企画だし、アメリカでオンエアするもの前提というのもあったし、面白そうだなというのが最初の印象ですね。
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| 2. 制作の過程 |
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AA
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この作品、まずはアメリカで展開し、その後に日本で展開という企画ですが、アメリカ向けのというのは意識されたのでしょうか?
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監督
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基本的にはアメリカ人が喜ぶものというのは大前提としてありました。
過剰に血が出たり、バラバラになるというのは、向こうのオーダーにありましたし原作のテイストでもあったので、逃げずやりました。
もともと、『キルビル』とか『ブレイド』とかを見ている20代から30代の北米男性向けに作るというのがあって、そこは外さないでいこうというのはありましたが、フィルムは日本のスタッフが作ってますし、制作スタンスとしては自分達が面白いと思う物を作っています。北米向けを意識しつつも、、、いつもどうり作品を作る感覚ですね。
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AA
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『バジリスク』は、日本以上にアメリカのファンの間で評判が高かったのですが、その経験は生きていますか?
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監督
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『アフロサムライ』は基本的に『バジリスク』と同じスタッフで作れたので、ノウハウを持ってくることもできました。非常にスタッフワーク的にも、やりやすかったのがあります。
『バジリスク』の世界観は真面目な時代劇だったんですけれど、『アフロサムライ』はわりとぶっ飛んだ感じです。でも基本は時代劇がベースなので、作業的にはすんなり移行できたという感じですね。
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AA
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制作状況は日本のテレビシリーズよりも時間をゆっくり取れたんでしょうか?
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監督
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最初は多少、余裕がありましたけど、結果的にはかなりタイトでしたね。
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(c)2006 TAKASHI OKAZAKI,GONZO/SAMURAI PROJECT
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| 3. 『アフロサムライ』の演出はここが違う |
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AA
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今回はR15というかたちで、ビジネス的には挑戦でもあるかと思います。作品の表現の自由度についてはどう思いますか?
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監督
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時代劇でも座頭市とかすごいじゃないですか。実写だとグロいけど漫画的表現だと普通に見れてしまう所。 アニメーションにすることによって出来る表現もある。
『アフロサムライ』でやっている殺陣のシーンもバラバラになるんだけど、気持ち悪い方向では作っていないんですね。
言い方は悪いけど「爽快感」があるみたいな。R15というような深刻な感じはないと思います。
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AA
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実写の時代劇で好きな剣術物とかはありますか?
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監督
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『バジリスク』を機会に見るようになったんですよ。仕事から勉強しました。
定番中の定番ですけど、黒澤明の時代劇『七人の侍』『用心棒』など、アフロに関しては子連れ狼とかで。『座頭市』の殺陣も参考にしたいなと思ってみていました。
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AA
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『バジリスク』と今回でイメージする剣術の流派は違いましたか?それともリアリティとの追求という意味では同じでしたか?
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監督
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『バジリスク』って史実に則ったストーリーでやっていましたので、剣術の殺陣にしても、時代劇にあるような、ある程度、考証しつつやりました。
『アフロサムライ』の作品のカラーとして何でもアリなところがあって、かなり違っていると思います。同じスタッフがやっていても違っていますね。
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AA
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アニメだから出来る現実離れしたシーンについてはどうですか。
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監督
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やっぱりもとの岡崎さんのキャラクターが突飛なので、普通にチャンバラをやってもつまらないだろう。どうせやるならアニメだし世界観的にも何でもアリというのがありました。
テンポ間重視のカット割りなど、カンフームービー的なものを狙っています。
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AA
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作画のクオリティも非常に高かったですね。作画について何か気をつけた点はありました?
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監督
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画面に関しては作画を頑張ってくれたアニメーターはもちろん、演出、撮影、美術、色彩、編集など全ての製作スタッフのおかげですね。フィルムは集団作業の成果ですし、高く評価していただけるのはスタッフにとっても嬉しいことですね。
『アフロでサムライ』というと、一見ギャグというか、ちょっとコメディっぽい作品じゃないかってみんな思うじゃないですか。でも、ストーリーは重い、出てくるキャラクターや美術については、リアルな方向でやるというアンバランスを考えました。 流行のシンプルなキャラの方に振っちゃうと、ギャグにしかならないんじゃないかな。
逆にこういう絵柄でやることで、作品に説得力と、こんな真面目なキャラクターがばかばかしいことをやっているという逆の意味での面白さが出ればいいなと思いました。
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AA
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画面の色調をモノトーンに落としていますね。これは演出的にはどのような意図があったのですか?
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監督
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岡崎さんの原作のイメージがモノクロ系なんですね。そこに血の赤い差し色をいれるような。アニメでもそれを再現しようとモノトーン系でやっています。
時間軸や季節感を出すために色はついているんですけど、基本的には彩度を抑えたモノトーンをベースにというのは最初からありました。
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AA
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絵の動きはどうですか?作品のなかではハチマキのはためきがすごく印象的でしたが。
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監督
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ハチマキの動きについてはこだわりましたね。この作品のテーマであるハチマキは印象的に演出したいというのはあったので、あえて印象づけるような見せ方はしています。
カメラの前で掴めるぐらいの画面の奥行き感を出しています。 作画チームがこだわってくれたおかげですね。感謝です。
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