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2004年09月27日
セミナー・講演会 ]
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 東京大学大学院情報学環コンテンツ創造科学連携プログラムのキックオフイベントである『ゲーム開発者の国際連携』と題した記念講演会に行ってきた。
 タイトルは『ゲーム開発者の国際連携』だったが、実際のテーマは学問としてのゲームである。ゲームが文化として、ビジネスとして発展して来るとこうした学問の登場は必然なのかもしれない。実際に、文学があり、エンターテイメント経営学があるのだからこれもまたありだろう。
 私は今回の講演を聴くまでテクノロジーとしてのゲームは別とすると学問としてのゲームが存在するとは全く知らなかった。それだけに、未知の分野の学問といことで非常に新鮮な話で楽しめた。

 講演は、国際ゲーム開発者協会のプログラムディレクターのジョンソン・デラ・ロッカ氏とコペンハーゲンIT大学コンピューター研究センター研究員で“Ludology”というゲーム学を提唱しているゴンザロ・フレスカ氏の両氏である。
 最初に、ロッカ氏が『産業と学問の関係』と題して学問としてのゲームが産業に何を提供出来るのか、ゲーム産業が学問に何を提供出来るのかの話があった。学問は、才能豊かな人材を産業界に送り出し、プログラミング技術や理論の支え、信頼性の提供を産業に対して行える、また、産業界からは知識や資源の共有、学生の学問に対する関心の喚起、アプリケーション、そして資金が提供出来るということである。また、両者は協調出来るにも関わらず、目的の違いや成果の開示などの幾つかの面で超えなければいけない課題があると述べた。

 フレスカ氏は『コンピュターゲーム研究の最近のトレンド』と題した講演の中で、よりゲーム学について詳しい話をした。講演の要点は3点で、“Ludology”(=ゲーム学)とは何なのか、オンラインゲームの研究、シリアスゲームと呼ばれるエンターテイメントを目的としないゲームの実際である。フレスカ氏の多くの実例をあげた解説は大変判りやすく、門外漢の私にもゲーム学の概要は十分理解出来た。特に、米国の大統領選に公式に用いられた政治ゲームやテロの問題を考察させる9.11ゲームは興味深かった。

 両者とも共通したのは、ゲーム学という学問が成立するかという問題は既になく、学問の世界がゲームに対して何が出来るのかというレベルに入っていることである。そして、産業やビジネスと学問は対立するものでなくゲームというフィールドで共存出来るという視点にある。
 日本で近年話題になりつつある産学連携という考えは、既に日本国外ではごく当たり前の概念として確立していることを感じさせる講演だった。

主催:東京大学大学院情報学環コンテンツ創造科学連携プログラム
協力:国際ゲーム開発者協会日本/東京大学ゲーム研究プロジェクト

東京大学大学院情報学環 
国際ゲーム開発者協会日本 
国際ゲーム開発者協会 
東京大学ゲーム研究プロジェクト 
↓ゲーム学を提唱しています
Ludology .org
↓9.11ゲームがプレイ出来ます
NEWSGAMING.COM 

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2004年09月26日
イベント ]
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PDRM075911PDRM076411 個人的に気になっている会社3社である。まずは、右はゲームソフト業界の巨人エレクトロニック・アーツ社。世界市場では、市場占有率第1位だが日本市場ではかなり出遅れ気味である。しかし、今回のブースはかなり盛況であった。特に『ロード・オブ・ザ・リング』に題材を取った中つの国第3紀は好評だった。
 EA社の得意とするのは、スポーツゲームと映画の版権を利用した人気映画のゲーム展開だが、写真は、スターウォーズのキャラクターがサッカー協会のFIFAのロゴに前に立っているといういかにも、EA社的なショット。(笑)ちなみに、EA社はオンラインゲームはあまり得意でない。

 来月1日に合併するサミー/セガのブース。東京ゲームショーでは一足早く合併したブースで登場。かつてのゲーム業界の雄セガとパチンコ業界出身のサミーはまるで異なる性格の企業だが、意外によくなじんでいる。ゲームマニア向けのセガと大衆ゲーム(パチンコ/パチスロ)のサミーというのは以外に相互補完関係にある結構いい合併だったのかもしれない。

 お金があるといえばこの会社の右に出るところはない、そう、ゲーム業界というより、PC業界、IT業界の王者マイクロソフトのXboxは左の写真。しかし、少なくとも日本市場のゲームに関しては現在のところほぼ完敗状態。お金はあるのでブースは気合入っいた。
 Xboxにこれ以上お金をかけるなら、任天堂にTOB(敵対的買収)でもかけるという選択肢もあるのではないかと思う。それと、時代はゲーム機からPCゲーム、オンラインゲーム、モバイルゲームに移っているので、むしろ、ゲーム機端末は捨てて、そちらに注力するという考え方もあるのではないだろうか。

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イベント ]
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PDRM076911PDRM078811PDRM077611 一番、良いな~と思ったのはバンダイ!正直、ゲーム業界で№1といえば、『ファイナルファンタジー』のスクエア・エニックスとか、『バイオハザード』のカプコン、『KOF』のSNKが正しい回答なんだろうけれど、アニメファンとってはバンダイである。とにかく、バンダイのアニメ作品とのタイアップしたゲームタイトルは凄い。『ガンダム』、『NARUTO』『宇宙戦艦ヤマト』『名探偵コナン』に『金色のガシュベル』、しまいには『ケロロ軍曹』まで出て来る始末だ。
 実際問題として、他のゲームソフトメーカーが売り上げとヒット作がなかなか出なくて苦しんでいる中、バンダイのキャラクターゲームはかなり好調である。ゲーム自体が高度化してマニア化する中で、タイアップ作品が一般ファンを引き止めるのに大きな力を発揮している可能性は高い。今後のゲームソフト会社の展開にキャラクタータイアップはますます重要になるだろう。

 その次のカプコンは単にブースとゲームの格好が良かったから。(笑) 黄緑色の巨大な輪を幾つもつなげたカプコンブースはひと際異彩を放っていた。それと、ここの作っていたゲーム作品のビューティフルジョーのキャラクターは初めて観たが、最高にかっこいい。ちょっとアメコミ調なんだが、そこまでバタ臭さがなくて微妙なバランスがOK。色使いも造形もシャープ。確かこれはアニメ化するはずなのだが、ちょっと楽しみである。

 それと最後は、会場の遠景写真。ほんの一部分だが、こんな感じの会場が結構な面積で広がっている。巨大なゲームセンターって表現の仕方もあるんだろうけれど、なんかしっくり来ない。正直、リニューアルされたあとでも、ゲームセンターには多少裏びたっていうイメージがある。ゲームショーはどちらかというと、もっとポジティブな感じである。先端的とかハイテクな感じだろうか。

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2004年09月25日
イベント ]
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PDRM078011PDRM07851111PDRM077011

 日本のゲーム市場は元気がないというけれど、ゲームショーの会場だけは別世界という感じだった。その中でも、特に盛り上がっていたのが韓国企業のブース。正直、大手企業のブースは目茶目茶気合が入ってる。日本国内ではアジアで人気の韓国オンラインゲームも普及度は今ひとつ、採算制はどうなっているのとも思うが、まず、ブランドを浸透させて一気に得意分野のオンラインゲームに誘いこめてところか。間違いなく、ここで金をかけても取りかしてやるぜ!って意気込みがある。
 ゲームでないが、サムスンとか現代自動車とかいった一部の韓国企業はブランド作りがもの凄くうまくなって来ており、オンラインゲームも同様のことが言えるのかも知れない。

 上記の写真は、全て韓国企業ブースから。まずは、ゲームインフィニティと名づけられたブースで、大手企業に続く各社のプロモーションを政府のバックアップで宣伝
 それから、大手オンラインゲーム会社のGRAVITY、代表ソフトは『ラグナロック』。しかも、『ラグナロック』は日韓合作でアニメまで作って、そちらのプロモーションもあった。ゲームに続いて、アニメ産業も視野に入れ始めた韓国企業は今後怖い存在になりそうである。新作オンラインソフトの『ROSE オンライン』も売り出し中。
 オンラインゲーム業界の巨人のエヌ・シー・ジャパンは一押しは言うまでもなく世界的大ヒットオンラインゲームの『リネージュ』。『リネージュ』の累計ユーザー数は全世界で1000万人。この『リネージュ2』の宣伝をやっていた。

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2004年09月23日
セミナー・講演会 ]
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 9月22日に台湾オンラインゲームセミナー『台湾/中国の市場動向とビジネス戦略』(主催:財団法人交流協会/台湾経済部デジタルコンテンツ産業推進室 企画運営:台北市コンピュター協会)に行ってきた。
 内容は2部構成になっており、セッション1では『台湾オンラインゲーム市場動向及び各社の中国戦略』と題してSOFTSTAR社とEASYFUN entertainmentの2社から中国本土のオンラインゲームを中心としたゲーム市場の現状報告とその中で台湾ゲーム会社の果たす役割についての報告であった。最大のトピックは、中国市場の巨大さと潜在的な成長力である。韓国企業の存在感の大きさは判っていたが、中国の現地企業の活躍には意外感があった。
 セッション2は『日台コンテンツ共同開発の事例、問題点と成功のポイント』の題で、こちらはINTERSERV社とXPEC社という既に日本とのビジネス提携で実績がある2社が、日台の事業提携のメリットと発生し得るトラブル、その克服方法について講演した。両社ともコストの優位性とクオリティーの高さを自社のメリットとして強調しており、台湾企業組む際の優位性はゲームビジネスに関係のない私にも説得力があると思えた。

 このセミナーを聞く中で一番疑問に思った点は、なぜコストも安く、技術力もある台湾メーカーが日本企業との提携を求めるのかである。この点は、セミナーの最後にコーディネーターの川口洋司氏より講演者に質問があった。それは、台湾の企業はまだ小さく日本の総合力を期待しているということである。また、台湾の企業はゲームソフトのアウトソーシングに最適であるということも強調されていた。
 確かに、台湾メーカーの世界で数百人足らずという会社規模は大きいとは言えない。例えば、日本企業が持つ日本国内、米国、欧州でのネットワークは簡単には築けないものである。台湾の国内人口は2300万人なので、米国や日本のように国内市場で力をつけてから海外に進出するビジネスモデルが成り立たない。それゆえ、台湾企業はどの産業も、最初から海外志向になる。しかし、国外市場で勝負するには力不足であれば、アウトソーシングの受託にならざら得ない。この構図は考えるまでもなく、台湾の半導体企業、液晶パネル企業といった産業が辿って来た道と同じである。下請けを行う中で、量的拡大、会社規模の拡大を行い、最終的にはその分野で世界一になるというものである。おそらく、台湾ゲーム産業もその道を目指しているのであろう。
 しかし、そこには日本が勝った、台湾が勝ったという図式でなく共存共栄という道もあるはずだ。セミナーの中であったように、日本が総合力、企画力を持ち、台湾が品質管理、技術管理を行い、中国で生産を行うことも理想として可能である。そのためには、日本企業にはさらなる経営努力が求められる。
 
 また、注目すべきはこのセミナーが台湾政府の後押しによって行われてことである。セミナーの主催は財団法人交流協会と台湾の経済産業省にあたる台湾経済部のデジタルコンテンツ産業推進室であった。金曜日9月24日から始まる東京ゲームショーに合わせた国をあげての台湾ゲーム産業のアピールなのだ。今や、映画産業を超える規模にまで成長したゲーム産業に各国政府は強力なサポートを行っている。一方、日本の経済産業省もここ数年でコンテンツ産業育成に力を入れ始めていますが出遅れ感は否めない。
 現在、世界のゲーム市場は拡大を続けているが、日本市場のみは縮小しており10年前に比べて国際ビジネスの場では影が薄くなっている。しかし、これまでに、産業育成や海外進出にもっと行政のバックアップがあったなら多少の違いはあったかもしれないと本日のセミナーを聞きながら思った。

財団法人交流協会
台湾経済部 
SOFTSTAR 
EASYFUN entertainment 
INTERSERV 
XPEC 

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2004年09月15日
セミナー・講演会 ]
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 9月14日、東京国際映画祭のプレイベントとして『映像コンテンツのグローバル戦略』と題された東京国際映画祭シンポジウムが日経ホールにて開催された。
 基調講演を東京国際映画祭ゼネラルプロデュサーの角川歴彦氏が行った。また、パネルデスカッツションでは、日経エンタテイメント発行人品田英雄氏の司会により亀山千広氏(フジテレビ映画事業局局長)、浜野保樹氏(東京大学教授)、広実郁郎氏(経済産業省商務情報局文化情報関連産業課長)、山崎文雄氏(ローソン商品・物流本部本部長補佐)と制作側、教育、行政、企業と異なる視点から現在の映像コンテンツ産業について討議を行った。

 角川氏の講演は日本の映像ビジネスの歴史とアジア市場の重要性が中心で、数年前までは、アジア諸国はビジネス環境すらままならなかったのが現在は大きく環境が変わりつつあると述べた。そのうえでアジアの胎動を語り、東京国際映画祭に対する意気込みをみせた。
 また、討論は日本の映像産業の現状について興味深い話が幾つも出た来た。特に、日本の映像ビジネスについては、まだまだ、開拓の余地が大きいとの発言が多かった。GNP比でみた日本のコンテンツ産業の生産額が他国について少ないことや、シネコンの増設余地がまだあるのでないかといった点である。観客を増やすためには、観客を家庭での視聴から劇場に呼ぶ必要性、そのためには継続的なヒット作が効果的である、また現在の観客だけでない多くの人に映画をアピールすべきだとの意見があった。
 全体的な話は映像ビジネス全体が中心で、アニメについて個別に言及されることは少なかったが幾つか興味深い発言があった。浜野氏から日本のコンテンツ人材育成の遅れについて話があり、同時に先日試験が行われたばかりのコンテンツ創造科学産学連携教育プログラムの現状についても説明があった。先の試験では定員の40人を大きく上回る100人以上の応募があったが、プロデュサーの育成や異なった産業からの視点を考え敢えてクリエーターを合格者から除いたとのことである。
 また、当プログラムについては思った以上に大学側からの支援があり学部への昇格が正式に了承されたので、早ければ来年:2005年の9月には学部への格上げが行われ、遅くとも2006年には実現するという。
 人材育成については、広実氏からも東大の動きに加えて、東京藝術大学が現在2004年4月に新学部映像学科を横浜に設立するため申請中であるとの話があった。そして、両大学の動きに刺激されて他にも複数の大学がコンテンツ関係の学科の創設を検討しているとあった。具体的な大学として、早稲田大学、慶応大学、明治大学の名前が言及された。

 また、アニメに関連する話では、この春にアニメ制作会社ゴンゾ・デジメーション・ホールディングス(GDH)に出資を行ったフジテレビの亀山氏よりその提携についての説明があった。海外、特に北米マーケットは、世界市場の中では巨大なマーケットなので魅力がある。しかし、日本人の演じる実写映像を売り出すには現実問題として難しいものがあるので、そのためにアニは海外進出のいい手段でると考えていると述べた。さらに、「フジテレビはアニメの分野では出遅れていたので、日本国内で以上に海外での評価が高いGDHをパートナーとして選んだ。制作への出資でなく、株主への投資を行ったのは、単発のビジネスでなく長期に渡ってビジネスを積み重ねて行く中で実績を築くためである。株主となることで一緒にリスクを負うことである。」と説明した。
 具体的な作品として宮部みゆき氏原作の『ブレイブ・ストーリー』の映画化の話をあげた。米国でヒットする映画を研究した結果、ストーリーが優れたことに加えて家族愛がテーマになっているこの作品を選び、現在、2006年ブエナビスタ系での全米公開を目指しているとのことである。

東京国際映画祭 
日本経済新聞 
日経エンタテイメント 
東京大学大学院 情報学環 
経済産業省 
ローソン 
GDH 

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2004年09月02日
イベント ]
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 マスコミに華やかに取り上げられ、世界に羽ばたきく日本アニメ。一体、日本のアニメはいつの間にそんなに強くなったのか。誰がこの日本アニメを作り出し、支えてきたのか。この『日本漫画映画の全貌』の展覧会はその疑問に答えてくれるだけでなく、日本のアニメーションの始まりから現代にいたるまでの概要を知るのに最適である。

 展覧会を観れば日本アニメの優れたアニメは突然現われたのでなく、まだアニメが映画や小説といったカルチャーから一段も二段も下であると思われていた時代に、熱い情熱を持ってアニメを制作していた人々の努力に支えられていたことが判る。
 大量に展示された当時の制作のための資料である原画やイラストボードなどは、それがアニメの制作のための材料であることを忘れさせるほど素晴らしい。そして、制作に携わった人々の技量の高さを確認させてくれる。

 『白蛇伝』や『太陽の王子ホルスの冒険』といった名作に光をあて直すと同時に、『リトルニモ』や『セロ弾きのゴーシュ』といった良質だが世間ではあまり注目されることのなく終わった作品の紹介にも力を入れている。

 しかし一方で気になったのは、この展覧会が今や世界の共通語ともいえるアニメという言葉を避け、敢えて古臭い言葉である“漫画映画”という言葉を使っていることだ。そこには、現在量産されているTVアニメやOVAとは一線を引こうとする意識が強烈に見える。
 確かに、ここで言う“漫画映画”は素晴らしいものである。これだけの優れた映像や制作資料を見せられた後ではなおさらである。しかし、こういった展覧会を取り上げ、紹介の人の中には時に垣間見せるいわゆる商業主義に乗った作品を一段下と見る姿勢が気になる。

 日本アニメの歴史には、日本動画から東映動画(現東映アニメーション)そしてスタジオジブリを中心に流れてきた手間と時間をかけた良質の長編アニメーションがある。一方で、大衆志向と商業主義が結びついたTVアニメ(その劇場展開も含む)が発展し来た。そして両者は絡み合いながら成長して来た。
 どちらがより優れているものでもなければ、劣っているものでもない。それぞれに、意味のある存在である。
 しばしば現在の日本のアニメに厳しい見解を示す宮崎駿監督の代表作のひとつが、大衆アニメの最前線であるルパン3世の劇場展開であったことを思い出して欲しい。両者は、日本アニメの歴史の両車輪なのである。今回の展覧会は、大変楽しかった。しかし、いつの日か同じ現代美術館で『ガンダム』や『セーラームーン』、『ドラゴンボール』といった作品も含めた展覧会が実現することを願う。

日本漫画映画の全貌
会期 2004年7月15日(木)~8月31日(火) 
会場 東京都現代美術館
主催 財)東京都歴史文化財団/東京都現代美術館/日本テレビ
企画 アニドウ
制作協力 スタジオジブリ /監修 大塚康生/構成 なみきたかし/特別協賛 EPSON


東京都現代美術館  http://www.mot-art-museum.jp/ex/plan_h16-04.htm
東映アニメーション http://www.toei-anim.co.jp/

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