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2006年02月19日
ワンダーフェスティバル ]
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1.JPG 1985年の開催開始から20年以上、開催前の2006年のワンダーフェスティバル2006〔冬〕は、順風満帆とはいえなかった。
 3月に予定していた20周年記念イベントWF20の開催中止に加えて、2006〔冬〕についても会場側のダブルブッキングにより開催日の変更があったからだ。特に、2006〔冬〕は会場が確保出来ない可能性さえ言われていた。

 しかし、蓋を開けてみればいつも通りの大盛況で、ここ2、3年のワンフェスの勢いと成長が相変わらずであることみせつけた。これは、心配されていた会場が3回ぶりに東京ビッグサイトの西ホールに移ったことでも強く印象づけられた。
2.JPG もともと建物中心にあるアトリウムを利用した西ホールは、東ホールに較べて会場が一体的に利用され、盛況感を増幅するので使い勝手がよい。しかも、今回は西ホール利用としては初めて、1ホールから4ホール全部を利用という快挙となっている。
 いうまでもなく、これは西ホール全てとなり、ワンフェスの規模の一段の成長を印象づけるものである。

 会場は、通路が広げられて全体に移動が楽になったが、不思議と密度の低下による閑散とした感じはなく、ワンフェスの入場者がさらに増加していることを感じさせる。
 その一方で、コスプレイヤーの移動や撮影場所のスペースも十分確保出来るなど、運営面ではこれまでのワンフェスの中ではベストに感じた。

3.JPG 一方で、今回企業ブースがアトリウムから一部西1ホールにも進出するなど、コミケと同様に企業活動も活発になってきている。
 また、ディーラー出展においてもガレキだけでなく、それ以外の多彩な商品の販売も目立って来ている。規模の拡大と同時に、ワンフェスの質の変化もまだまだ続いているようだ。

 企業ブースでは、角川書店による新作ガメラ映画『小さな勇者たち GAMERA』の大規模なプロモーションが行われているのが際立っていた。また、主催者である海洋堂が新ラインナップ商品の「リボルテック」を宣伝し、タカラは『装甲騎兵ボトムズ』を強く打ち出していた。
 当日限定商品などの発売が減ったこともあり、企業ブース全体は穏やかな雰囲気であった。これまで、限定商品の発売がワンフェスの急激な拡大を支えてきた面もあった。
4.JPG しかし、現在はそうした目玉商品がなくても、ワンフェスは1日3万人から4万人の参加者を集めることが可能になっているようだ。

ワンダーフェスティバル 

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2006年02月13日
AOGC2006東京 ]
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 オンラインゲーム開発やマーケットなどの問題点などが議題に多いAOGC(アジアオンラインゲームコンファレンス)2006東京の中で、(財)金融情報センターの山口浩氏の講演「ゲーム内経済学とその意義」は異彩を放っていた。
 ゲームそのものというよりも、MMOPRGの世界を一般的な経済学の分野からのアプローチを試みていたためである。講演の内容は、アカデミックな経済学の講義のようだった。

 しかし、それが全く場違いということはなく、むしろオンラインゲーム業界で現在問題になっているRMT(リアル・マネー・トレード)の発生理由などをうまく説明していた。
 山口氏はオンラインゲーム内のアイテムの価格が変動することを、貨幣の需供バランスの考え方から必然的に起こるものだと考える。また、ゲームの外でのお金のやりとりが発生するRMTをゲームの世界と現実の世界の貿易と見立てる。
 そのうえで、RMT問題の存在は、ゲームデザインに起因するものであり強権を持って禁止するのは効果的でないと考える。同氏によれば、その解決方法は課金方式の変更やRMTを認めるサーバーの設置、RMT業者のゲーム内への取り込みなどである。

 こうした経済学のオンラインゲームへの応用は、ほかにも効用(満足感)を得るための資産配分と時間配分のモデルなど随所に見られた。
 広がりのある講演内容に対する時間の不足とモデルに合わせるためにやや強引に感じた説明もあった。しかし、人的コミュニティからなるオンラインゲームにはこうした社会的、経済的分析も今後は必要となってくる。
 そうした意味で、この講演は問題を投げかけるという意味でも大きな役割があったといえるだろう。

AOGC2006東京 
「ゲーム内経済学とその意義」
2月10日 東京・日本教育会館
山口浩

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2006年02月12日
AOGC2006東京 ]
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 AOGC東京2006におけるコーエー執行役員松原健二氏の講演は昨年に続いて2度目である。前回に続き今回の講演も大盛況であった。 
 この理由は、同氏が有名メーカーのオンラインゲーム担当というだけでなく、同氏が常にオンラインゲーム業界の概観を巧みに語り、誰よりも説得力を持って伝えることが出来ることにある。

 今回も松原氏の講演は、アジアと日本のオンラインゲーム市場の大きさを考えるところから始まった。同氏は、アジアのオンラインゲーム市場規模が昨年既に1000億円に達していると言う。
 それは、日本のパッケージソフト市場3000億円の既に1/3という規模まで成長しており、順調に成長していることになる。

 しかし、日本のオンラインゲーム市場の大きさは、2005年でファミ通による205億円から、オンラインビジネスフォーラムによる597億円まで大きな差がありよく判らないという。そのうえで、業界の状況を把握するために、出来るだけ早く正しい数字を知る手段が必要だと訴えた。
 オンラインゲーム業界の経済規模が曖昧であることは、昨年のこのカンファレンスでも多くの講演者が触れている。1年経てもこの問題が解決されていないことを実感させた。
 松原氏は、把握出来る企業の数字として、スクウェア・エニックスの96億円、コーエーの11.2億円、ガンホーの34.9億円、ゲームポットの8.3億円を挙げた。
 しかし、これにしても2005年の全体の市場規模が205億円ならスクウェア・エニックスとガンホーだけで全体の2/3を占めることになるし、597億円であれば1/5に過ぎない。早急な市場規模の把握が必要なゆえんである。

 今回の講演で驚いたのは、松原氏がオンラインゲームファンドに触れたことである。オンラインゲームファンドは、基調講演をはじめ他の講演でも度々触れられており、RMT(リアル・マネー・トレード)と伴に、オンラインゲームの経済的な側面への関心が益々強まっていること感じさせた。
 松原氏は、オンラインゲームファンドは追加投資が必要な点で通常のコンテンツファンドと大きな違いがあると指摘する。そのうえで、追加投資のバランスを解決するスキームが今後必要になるだろうと述べた。

 講演の後半は、オンラインゲームが本当に日本で流行るのか?もし流行るとすればそのドライバーは何になるのかといった未来の話が中心になった。
 こうした疑問に、日本の有利な点としてブロードバンドの普及率の高さと、そのコストの圧倒的な安さをあげた。一方で、韓国や中国で普及のドライバーになったPC房の文化が日本にない以上、同じパターンの普及はありえないと考える。
 結論として、現在、日本国内で少なくとも7700万台は普及しているコンソール機がドライバーとなる日本型の普及パターンがあるのでないかと指摘した。その鍵となるのが、注目を浴びる次世代ゲーム機の普及速度と対応ソフトにあるとする。

 また、オンラインゲームのビジネスモデルについては、現在半分以上がアイテム課金主体に移っているという。それでも、システムを変えるコストを考えると『大航海時代』や『信長の野望』がアイテム課金に移行することは難しく、オンラインゲームのビジネスモデルは多様化に向かっているとした。

 講演は全体に松原氏の知識と見識が十分に生かされたもので、今回のコンファレンスの中でもベストのひとつと言ってよいだろう。

AOGC(アジアオンラインゲームコンファレンス)東京2006
コーエー 

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2006年02月11日
AOGC2006東京 ]
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コンテンツスキーム.JPG 近年、映画やアニメを中心としたコンテンツファンドが注目されている。そうした中で、オンラインゲームの分野でも、制作ファンドについて注目が集まりはじめている。
 AOGC(アジアオンラインカンファレンス)2006東京でのジャパンデジタルコンテンツ信託(JDC信託)の浜尾知樹氏による『オンラインゲームファンドはつくれるか』は、そうした現状を踏まえたものである。

 講演はコンテンツファンド全体の現状を中心に、そのなかでJDC信託が行って来た様々な資金調達の仕組から始まった。しかし、同社はこれまでパッケージゲームのファンドは設立したことはあるが、オンラインゲームのファンドは設立したことがないという。
 実際、昨年12月にソフトバンク系のモピーダインベストメントが、オンラインゲームの100億円規模のファンドを立ち上げるまで、オンラインゲームに関するファンドは日本全体でもほとんど例がない。
 それは、オンラインゲームが投資対象として通常のゲームコンテンツと大きく異なることに理由もあるかもしれない。

 一見似ているパッケージゲームとオンラインゲームは、浜尾氏によれば投資対象として大きな違いがあるという。パッケージゲームの投資資金の回収は、通常ゲームソフト発売3ヶ月で結果がでる。いわば短期決戦型である。
 一方、オンラインゲームは開発費や開発期間がパッケージゲームよりかかる一方で、長期間の収益が期待出来る。また、ゲーム完成後も、運営費など追加費用も発生する点なども長期間型である。

 そのうえで、浜尾氏は投資対象としてのオンラインゲームの魅力を1)成長性が高く将来の可能性を秘める市場、2)利用者が拡大すれば長期間収益を得ることが出来る、3)Eコマースと連動やコミュニティ、アイテム課金などの追加的な収益が出来ると説明する。

 しかし、問題なのはオンラインゲームファンドが投資である以上、投資した資金の回収と利益が得られるかどうかによる。ところがMMORPG(多人数同時参加型ロールプレイングゲーム)の開発費は通常より巨額で、分散投資がききにくい。現状では投資に見合った利益を得ることが出来ているゲームはごくわずかある。
 今回、こうした論点は講演では触れられなかった。

 浜尾氏は講演の中で、オンラインゲームの投資条件として次の4つを挙げている。
1.人気ゲームのオンライン化などで商品に魅力があり、早い時期に十分な会員数が確保できること。
2.複数のオンラインゲームを運営するオンライン専門業者が存在し、サーバーの運営が安価であること。
3.携帯系コンテンツで開発費が安く、安定的な会員確保の可能性が高いこと。
4.アイテム課金などゲーム利用料以外の収益があり、付加価値の高いビジネスモデルであること。

 こうした条件にクリアーすることが、投資リスクの回避の手段といえるが、ベンチャー企業や中堅以下のゲームディベロッパーにとっては難しい条件も多い。
 講演の多くはMOORPGを前提にした話が多かったが、実際には浜尾氏の条件の3番目、比較的開発費が安い携帯電話向けのオンラインゲームに多くの需要がありそうだ。
写真(c)ブロードバンド推進協議会

AOGC2006東京 
「オンラインゲームファンドは作れるのか」
2月9日 東京・日本教育会館
ジャパンデジタルコンテンツ信託  浜尾知樹 

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2006年02月10日
AOGC2006東京 ]
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 多くの参加者は、ガンホー・オンライン・エンターテイメント森下一喜社長によるAOGC2006東京の基調講演が、現在のオンラインゲーム業界を総括するものになると考えていたに違いない。
 しかし、実際の講演の内容は、オンライゲーム業界を代表するというよりも、ガンホーがいかに他の企業とは違うか認識させるものであった。

 講演を聴いていると、しばしばガンホーがオンラインゲーム企業であることを忘れてしまいそうな感覚と言えば判るだろう。その内容は、まるで大手ポータルサイトやコミュティサイトのプレゼンテーションを聞いているようであった。
 講演はブロードバンドの急激な拡大やネット広告、Eコマースの急成長から始まり、コンテンツとメディアがブロードバンドの中で結びついたパラダイムチェンジが起こっていると結ぶ。
 そのなかでガンホーは、オンラインゲームコミュニティを足掛かりに、総合コミミュニティメント(コミュニティとエンターテイメントを合わせた同社の造語)を目指し、最終的には消費者の滞在時間№1のブロードバンドメディアになるという。
 同社が総合コミュテインメントと呼ぶサービスの中には、音楽や映像、アニメの配信から、様々な商品を売るイーコマース機能までが含まれている。

 ここで確かなのは、ガンホー・オンラインが他のオンラインゲーム専業企業とも、ゲームパッケージ中心の企業とも違っていることだ。ガンホーが目指しているのは、オンラインゲームを通じた総合コミュニティなのだ。
 そして、現在、その道を進むゲーム会社はほかにない。これが、ガンホーと他社との根本的な違いである。

 しかし、コミュニティサイト分野は、既にヤフーやミクシイなど多数の企業が存在し大激戦となっている。この分野に新たにガンホーが参入して、勝ち目はあるのだろうか?
 今回講演した森下社長は、これからネット世界ではサイトアクセス数よりもサイト滞留時間こそが重要になるという。どうやら、勝負の鍵はここにありそうだ。なぜなら、サイトの滞留時間では、ガンホーの行っているMMORPGほど長いサイトは、他に見当たらないからだ。

 もし、サイトの滞留時間が長ければ、そこから同社がいうコンテンツ配信やEコマースが、オンラインゲームと結びつき、ゲームを超えたビジネスが生まれる余地もあるわけだ。
 しかし、参加者の滞留時間が長い一方で、そうしたMMORPGの独特で濃密なコミュニティが、一般的なネット利用者のゲーム参加の敷居を高くしているのも事実である。

 ガンホーの描く夢が実現するのか、しないのかは今の時点では全く判らない。確かなのは、ガンホーは現在オンラインゲーム有数のネットコミュニティという財産を所有しており、成長への強い意志が存在することである。

AOGC2006東京 
基調講演「BB時代のゲーム産業革命における成長戦略」
2月9日 東京・日本教育会館
ガンホー・オンライン・エンターテイメント㈱
代表取締役 森下一喜

AOGC(アジアオンラインゲームカンファレンス)2006東京 
ガンホー・オンライン・エンターテイメント

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