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2006年11月28日
会社説明会 ]
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 『Air』は2005年にBSデジタル放送局BS-iで放映され、DVD売上げが累計40万本を突破し大ヒットした。この『Air』ブルーレイディスク版の発売に先立ち、従来のDVDとの画質比較を行うデモンストレーションが開催された。
 上映は、200インチのスクリーンと2K DLPシネマプロジェクターなどを備えたソニーPCL本社の「シネラピスタ」で行われた。

 デモンストレーション映像は、まず200インチプロジェクターでブルーレイ版のオープニング部分が再生された。その後、民生モニターでDVDとブルーレイの比較上映が行われた。
 ハイビジョン画質は解像度が高く、大画面での上映に優れている。上映でも、映画館並みの画面の大きさにも関わらず、ブロックノイズは全くと言っていいほど見られない。白い雲の映像がくっきりと画面に映し出された。
 民生機で比較するとそれは顕著に分かり、髪の束ひとつひとつが鮮明で、ハイライトもくっきりと映し出され、夏の日差しをいっそうリアルなものとして表現されている。また、テロップ文字のような白いバックの上に被さる白いオブジェクトもその差がくっきりとして、より表現力が増していた。

 今回のBlu-rayディスクは、元々はSD(標準画質)マスターで作成された『Air』をいかにHD(ハイビジョン画質)に再現するか腐心したという。
 現在のHD放送の多くは、従来のSDマスターからアップコンバートして放送されている。これに対してSDからHDへのアップコンバートを担当したソニーPCLは、アニメーションに特化した独自のアルゴリズムを開発し、高品質のアップコンバートを実現している。
 また、エンコード圧縮も、従来のDVDの最大10Mbps程度を、ブルーレイの最大値に近い40Mbpsで行い、鮮明な高画質の構築に力を注いだ。

 作品の重要な要素の音楽は、ブルーレイの特性を生かした仕様で、ファンに人気の透明感あるI'veサウンドを非圧縮のリニアPCMで響かせた。
 このほかグラミー賞も獲得したマスタリング・エンジニアのテッド・ジャンセン氏が、同時収録のドルビーデジタル5.1chサウンドを手がけたほか、全部で4種類の音声仕様になっている。

 TBSの中山プロデューサーは、従来は顧客からDVDをBOXにした時にかさばることが難点と指摘されていたという。今回はブルーレイの特性を生かした省スペース化を実現し、14話の作品を3枚組み(プラス特典ディスク1枚)に収めることでこれを解消した。
 また、同時に映像の品質を確保するため、新規格の立ち上げ商品としては異例の2層ディスクを採用したと話していた。
 ソニーPCLでは今後、この技術を使った複数のアニメ作品のブルーレイでのリリースを予定している。

ポニーキャニオン 
ソニーPCL 

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2006年11月20日
セミナー・講演会 ]
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 11月20日に東京・秋葉原で「ジェトロ 中国のアニメ産業セミナー」が開催された。今回のセミナーは、中国の放送局、アニメーション制作会社、学者とそれぞれ立場が異なる専門家が自らの視点で、中国のアニメ産業の現状と日本企業との関係構築について語った。

 中国アニメに関するセミナーはこれまで幾つか開催されたことがある。しかし、内容の多様さと中国側から直接語る今回のセミナーはこれまでにない貴重なものになった。
 また、この9月から中国国内でゴールデンタイムの海外アニメの放映が禁止されている。このため日本企業の中国市場に対する不信感が芽生えつつあっただけにタイムリーな企画とも言える。

 セミナーの内容は3者3様の意見であった。最初に講演した清華大学の陸教授は、中国市場におけるアニメーション産業の様々なギャップを指摘した。それは主に需要と生産のギャップで、アニメーションが必要されているが、その供給体制が確立していないというものである。
 そのうえで産業保護では産業の発展は出来ない、政策の基本的な方向は開放と競争による産業の向上だと強調した。

 政府系放送局CCTV(中国中央電視台)中視鴻運視聴制作有限公司の張魯燕副総経理はもう少し保守的で、中国の放送制限は地方で生産基盤の弱い放送局にアニメーションの生産を促すためだとする。
 そして、海外との協力は中国が一方的に生産基地になるような方法でなく、ともに利益のある方法であることが必要だと強調する。また、日本のマーケティングやルール作り、資金に関心があるという。

 フランスとの合作アニメーションで成功を収めた上海今日動画影視制作有限公司総経理の張天暁氏は、マンガ市場の発展や製作委員会方式、海外協力の方法に日本から学ぶものが多いと述べた。
 また、セミナーで紹介された上海今日動画の3作品はこれまで観たどの中国アニメより優れており、そのクオリティは日米欧のアニメーションに遜色がないように思えた。

 しかし、セミナー全体から感じられたのは、アニメーションやキャラクター市場を育成したいと考えている中国行政の思惑とは裏腹に、中国国内では未だアニメーションが産業として立ち上がっていない事実である。
 陸教授は現在の中国にはアニメーション産業という言葉はあるが、その実態は存在しないと指摘した。張魯燕氏はアニメーション制作は赤字であり、ほかで儲けた利益が制作につぎ込まれているという。
 また張天暁氏は中国独自スタイルのアニメ制作をしたいとしながらも、国内マーケットでは利益にならないので当初から国際マーケットを意識した制作になると述べた。

 こうした思ったようにアニメーションの産業化が進まないことに対する焦燥感が、海外アニメの放映禁止のような強硬な手段になったと考えられる。また、アニメーションの産業化が進まないからこそ、日本企業が中国に進出しても作品を収益化する方法が見つからないということも言えるだろう。
 つまり、中国市場では海外企業と同様に、中国企業もアニメーションから収益が得られず苦しんでいる。

 おそらく日本企業が中国市場で利益を得ることを目指し、中国企業と協力出来るとすれば、このアニメーション市場の創出という分野になるだろう。
 しかし、これは長期ビジネスとなることが予想され、企業の資金も体力も必要とされそうだ。

 今回の講演者はそれぞれ立場の違いはあるものの海外のアニメーションに対して比較的リベラルな考え方を持っていると感じた。しかし、3人の考え方がそれぞれ異なるように、やはり中国国内には海外のコンテンツに対してもっと保守的な人も多いだろう。
 それでも、少なくとも今回のセミナーでは、日本と何かしらのパートナーを組みたいと考えが中国にもあると判った点で価値のあるものだったといえる。

中国アニメ産業セミナー
11月20日 秋葉原UDXカンファレンスRoom
「中国のアニメ産業・アニメ市場の現状」
   清華大学教授兼文化産業研究中心学術部主任 陸地氏
「CCTVの中国国産アニメ育成と日本との合作の可能性」
   中視鴻運視聴制作有限公司 常務副総経理 張魯燕氏
「中国のアニメ制作会社の現状とフランス企業との共同制作事例紹介 」
   上海今日動画影視制作有限公司 総経理 張天暁氏
主催:日本貿易振興機構(JETRO)

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2006年11月05日
セミナー・講演会 ]
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 2004年に劇場公開されその映像の新しさで注目を浴びた『スチームボーイ』の遺伝子が、いま新しいふたつの作品を生み出している。『新SOS大東京探検隊』と『FREEDOM』である。
 ともにかつて「スチームボーイスタジオ」と呼ばれた現在のサンライズ・エモーションスタジオで制作が行われている。「スチームボーイスタジオ」で生まれた技術の影響を受けながら3DCGで新しいアニメ制作を目指している。
 また『新SOS』は原作が大友克洋氏、『FREEDOM』も当初企画段階で大友氏が参加していたことから大友克洋のDNAを受け継ぐ作品でもある。

 その注目作品の各監督が登場し作品を語るのが、今回のシンポジウム「サンライズ・エモーションスタジオにみる3Dアニメの現在形」の試みであった。
 シンポジウムは最新の3DCGの現場について語られるだけでなく、経歴の大きく異なる各監督の制作手法の違いと共通の思いが明らかになる興味深いものであった。

 『新SOS』高木真司監督はセルアニメの時代から2Dアニメを制作している。『スチームボーイ』のほかに『BLOOD THE LAST VAMPIRE』の演出なども行なっている。
 高木監督のアプローチは、これまでの2Dアニメをいかに最新の技術で実現するかの重点が置かれているようだ。そこにはデジタル化が急激に進んだポストプロダクションに較べて、プロダクション部分のデジタル化が遅れているという視点がある。
 また、これまでの3DCGの持つ絵的な違和感を克服しながら、2Dアニメ的な世界を構築しようとしている。

 一方、『FREEDOM』の森田修平監督は、もともとは少人数でアニメを制作するインディズ・アニメーション出身の監督である。
 『KAKURENBO』で大きな注目を集めたが、今回は大作商業アニメーション初監督となる。しかし、森田監督が目指すのも日本アニメ的な3DCGであるという。 

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 そして、面白いのはこれまで2Dアニメの真中で仕事をしてきた高木氏が紙媒体のレイアウトをなくす試みをしている一方で、3Dアニメで制作を始めた森田氏が伝統的なレイアウトを重視している点である。
 また、森田氏はCGアニメから入った人はアニメ制作の基礎を知らない人が多いと言う。そのうえで、従来アニメの制作の基礎を教えるところから制作を始めたいとし、伝統的なアニメ制作の長所を積極的に取り入れていこうとしている。
 これはアニメの制作はテクノロジーのみから生まれるわけでないという森田氏のメッセージのようにも思える。

 二人の話を聞きながら、経歴が異なるふたりの監督が目指す作品観が似ているのは、両監督の感覚だけでなく、日本のアニメ制作の現場全体が持つ感覚かもしれないと思った。
 それはピクサーの3DCGが伝統的なフルアニメーションの延長にあるように、日本式リミテッドアニメの延長線にある3DCGアニメーションが可能であり、いまそれが必要とされていることでないだろうか。
 これまで日本の2D アニメは、フルアニメーションや米国式のリミテッドアニメーションと異なる様式を作り出すことで成功してきた。そうであれば、日本独自の3DCGこそが日本アニメの生き残る道ではないかとシンポジウムを聞きながら考えてみた。
 単に話を聞くだけでなく、話を聞きながらこうした様々なことを考えさせる刺激的なシンポジウムであった。

 そして、確かなのは日本のアニメ制作が大きく変わるなかで、サンライズ・エモーションスタジオがその変化の中心のひとつあることである。
 そして、いま一番先頭を走っている集団といえるだろう。次にどのよう作品が出てくるのか待ち遠しい。

「サンライズ・エモーションスタジオにみる3Dアニメの現在形」
10月29日:六本木アカデミーヒルズ
高木真司(『新SOS大東京探検隊』監督)
森田修平(『FREEDOM』監督)

東京国際映画祭 
  animecs TIFF2006

FREEDOM公式サイト

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2006年11月01日
セミナー・講演会 ]
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yawaraka2.JPG 10月28日、東京・六本木の東京コンテンツマーケット2006の会場で、ネット発のコンテンツビジネスとして注目を浴びる『やわらか戦車』商品化活動を紹介する「やわらか戦車連合軍中間報告」が開催された。
 「やわらか戦車連合軍」は、アニメ作家ラレコさんの「やわらか戦車」の関連商品を共同で売り出すプロジェクト。各社が協力してビジネス展開を行なうだけでなく、商品化まで至るプロセスを紹介し、さらにファンの意見を商品化に反映させるというものである。
 ネットを利用したインタラクティブな試みや、これまでの企業系列を超えた活動としても注目されている。

 シンポジウムには、個人作家のエージェント会社ファンワークスの高山社長ほか、角川書店(絵本)、すばる堂(食玩)、バンプレスト(アミューズメント景品)、フェイス(着メロ、ラブイブドア(ネット)の担当者が参加した。
 これらの企業がなぜ「やわらか戦車」を取り上げたのかや、これまでのビジネスの経過について報告した。

 一番、リアルだったのはウェブサイトのアクセス数を示し、その人気の急成長ぶりを紹介したライブドアであった。
 また、懐疑的な社内のなかで開発したすばる堂の食玩は、キディランドで1000個の商品を20分で完売したという。ブームが広がって行く様子が、感じられるエピソードである。

yawaraka1.JPG この「やわらか戦車連合軍」にはすばる堂(タカラトミー系列)とバンプレスト(バンダイナムコ系列)といったビジネス上のライバルグループが同時に参加しているのも注目である。
 さらに今後は講談社から「やわらか戦車連合」の活動をについて紹介する本も出版される。ここでも角川書店と講談社というライバル同士が参加することになる。
 しかし、連合軍によれば、宣伝は個々にやるよりも協力したほうが効果があるという。ビジネス上のメリットも大きいようだ。さらに築かれた信頼関係があり、今のところ問題はないとしていた。今後も、「やわらか戦車連合軍」の進撃(退却?)は、まだまだ続きそうである。

やわらか戦車連合軍ブログ

やわらか戦車公式ブログ

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