| [ 人 ] |
|
「宇宙ショーへようこそ」計算し尽された最高のエンタテイメント 6月26日、長編アニメーション映画『宇宙ショーへようこそ』が公開する。『おおきく振りかぶって』シリーズや『黒執事』などの数々の人気テレビシリーズを世に送り出して来たA-1 Pictures制作による初の長編劇場映画である。 ■ キャラクターを丁寧に描く地球パート 『宇宙ショーへようこそ』でまず印象深いのは、全編136分という長さだ。映画はプロローグになる地球パート、それに続く月での話、急展開となる惑星プラネット・ワンのパート、そして怒涛のクライマックスと4部に分かれている。監督も意識して構成した4部構成だ。 これについて舛成監督は、「オリジナルの作品なので、キャラクターを理解して貰う必要がある。丁寧に描かなければいけなかった」と語る。作品は『ポケットモンスター』や『ドラえもん』のように既に世界が完成しているわけでない、だからこの地球パートではキャラクターを描く必要があるのだと。 ■ 明らかにされていない設定は山のようにある 実はこうした細かな計算は、映画の至るところに張り巡らされている。監督に主人公が男の子でなく女の子の夏紀であることについて訊ねると「女の子が好きだから」とはっきりとした答えが返ってきた。勿論それは、監督の本音に違いない。しかし、さらに質問を重ねると、キャラクターづくりにも監督による周到な物語の設計が窺える。 こうした物語の構築の一方で、実際には映画で描かれていない設定も多い。「(映画の中で出てくる重要な星)ペットスターについては、いろいろと細かな設定があります」と監督は、遥か昔に栄えたペットスターとその記録を書いた文字の関係などについて楽しそうに語ってくれる。そして、こうした設定は子どもたちには分らないかもしれないが、大人になってあらためて見直したら分ってくれるかもしれないと説明する。 ■ 子どもが全員最後まで映画に没入したベルリン映画祭 それでも、136分という上映時間の長さは、実際には監督にとっても心配だったようだ。必要な長さではあるが、「(映画を観る)子供たちの集中が続くか心配だった」と本音を漏らす。 「最後までみんな見てくれた。いや、一人だけ途中で席を立った子がいてね。そうしたら、しばらくして慌てて戻って来た。トイレに行っていたんじゃないかな(笑)」。 映画はいよいよ日本の子どもたちにも送り届けられる。アニメファンも待ちにまった作品として姿を見せる。きっとベルリンと同様に、大人から子どもまで多くの人の心を捉える作品になるに違いない。そうした観客の様子を見ながら舛成監督は、「実はまだ語られていない話が・・・」とまた語りだすかもしれない。 『宇宙ショーへようこそ』 監督: 舛成孝二 |
| animeanime12:30 | (0) | (0) |
| [ 人 ] |
|
今年の4月からウォルト・ディズニーグループが開始したiTuneを利用した同社グループの映像コンテンツ販売は大きな衝撃だった。 しかし、ディズニーが著作権について驚くほど革新的な考えを持ってビジネスを進めていることが、7月22日の日本経済新聞のウォルト・ディズニーCEOボブ・アイガー氏へのインタビュー「そこが知りたい ネット時代のコンテンツ市場は?」から伺い知れる。 例えば、アイガー氏はネット上のファイル交換についてこう述べている。 そして、iTuneの登場とビジネスの成功を必然と指摘する。違法な音楽ダウンロードは今でもあるが、多くの消費者はインターネット上の音楽は購買するものとして普通にiTuneを受け入れている。そこでは企業と消費者双方の利益が実現している。 また、現在主流の動画の配信でなくダウンロード販売に移行することについても、アイガー氏の考え方は他の大手メディアよりもはるかに革新的である。 現在の日本のアニメ作品のネットでの展開は有料、無料を問わず、まさにコピー禁止のパソコン向け配信である。多くの企業は、ダウンロード販売を視野に入れていない。しかし、今回の発言から海外ではかなり早い段階でダウンロード販売・売り切り型のビジネスが一般化する可能性が高い。 また、インタビューはインターネットが中心となっているが、キャラクターの利用についても興味深い発言をしている。 キャラクターの2次利用に極めて厳しいとされる同社が、パロディなどの2次創作への規制は今より緩くしてもよいと考えていることは驚きである。 |
| animeanime16:00 | (0) | (0) |
| [ 人 ] |
|
サバンという会社がアメリカにある。米国の日本コンテンツ事情に詳しい人なら、この会社が日本の『戦隊シリーズ』に大胆な編集を行い『パワーレンジャー』というタイトルにより米国で放映し大ヒットさせた会社として知っているだろう。 このハイム・サバンの名前が『フランスにおける日本アニメを中心にするコンテンツの浸透状況』で、別のかたちで触れられていて驚いた。このレポートによると、ハイム・サバンは1979年にフランスで大ヒットした日本アニメ作品『UFOロボグレンダイザー』のフランス版主題歌の作曲者(!)で、フランス国内で100万枚を越える売上げを記録したというのだ。米国の『パワーレンジャー』で名をあげたサバンの源流は、70年代のフランスにおける日本アニメの音楽ビジネスにあったわけである。 あまりにも変わった経歴に興味を持ってハイム・サバンをさらに調べたのだが、そのユニークさにさらに驚かされる。サバンの出自はエジプト生まれのユダヤ人でイスラエルに移住後、さらにフランスに移住、その後米国籍を取得したイスラエルとの二重国籍所有者である。 サバンの個人史を追うと、彼のキャリアはイスラエル軍に勤務で始まる。イスラエルで旅行会社を設立したのが自分のビジネスの始まりで、1975年にフランスに移住し音楽ビジネスを手掛け、アニメ音楽の大成功で巨大レコード会社を作りあげた。その後、番組企画などにも進出し、1982年にはフランスで企画された日仏合作アニメ『ルパン8世』のフランス側の製作者でもあった。(企画は途中で頓挫した) こうした波乱に満ちたサバンのビジネス遍歴だが、ビジネスを離れてもサバンがかなりな日本ひいきのオタクであることは確かなようだ。それよりも何よりも、アジア以外では日本アニメの2大国というべき米国とフランス両国の日本アニメコンテンツ普及の立役者ということになる。 |
| animeanime00:00 | (0) | (0) |