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2009年12月25日
0斉藤守彦の特殊映像ラボラトリー ][ 2009年特殊映像総決算!! ]
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斉藤守彦の「特殊映像ラボラトリー」
第15回 2009年特殊映像総決算!! -3-

斉藤 守彦

【アメリカ映画離れの中で、「ハリポタ」80億円と健闘
…外国・アニメ&特撮映画】

 昨今ではアメリカ映画、とりわけハリウッド映画の大作が、若い観客から敬遠されているそうだ。「CGばっかりで、五月蠅い!!」「無駄に派手な映像ばかりで、単にそれだけ」などと、筆者の周辺でも「見るんだったら日本映画」と、10年前では考えられない声が聞こえてくる。確かにハリウッド映画の、金にあかしたCG大作が、我が国の観客から飽きられて久しい。それでも作られ続けるのは、アメリカでの興行が好調だから。今年のアメリカにおけるナンバーワン・ヒット作が「トランスフォーマー/リベンジ」なのだが、これが日本では前作を大きく下回る23.1億円の興収に終始し、同時期に公開された「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」の後塵を拝するといった始末。

 1=「ハリー・ポッターと謎のプリンス」(ワーナー/7月)80億円
 2=「ウォーリー」(WDS/正月)40億円
 3=「ターミネーター4」(ソニー・ピクチャーズ/6月)33.1億円
 4=「地球が静止する日」(フォックス/正月)24.1億円
 5=「トランスフォーマー/リベンジ」(パラマウント/6月)23.1億円
 6=「ナイトミュージアム2」(フォックス/8月)20.4億円
 7=「007/慰めの報酬」(ソニー・ピクチャーズ/1月)20億円
 8=「ボルト」(WDS/8月)16.4億円
 9=「ノウイング」(東宝東和/7月)10.2億円
 10=「マダガスカル2」(パラマウント/3月)10.1億円

 前作「不死鳥の騎士団」が、興収100億円の大台を切ったことで、「ハリー・ポッター」シリーズの興行成績も、一気に下降線をたどるものと思われたが、最終的にこの新作で80億円をたたき出したあたりは、さすがハリポタ・シリーズというべきか。実を言うと、配給会社の見込みは、これより低い額だった。「そんなこたあない!!80億円は行く!!」と断言したのが、他ならぬ筆者だったりする。
 ディズニー=ピクサーの新作アニメ「ウォーリー」の場合は、全米公開から半年後の公開となったが、これには理由がある。「全世界同時公開!!」とばかりに、ろくに試写さえやらず、けたたましく公開するという手もあるのだが、なにせアメリカのアニメ映画は、そのキャラクターが日本で認知されていない。「ウォーリー」の場合、この廃品回収ロボット・ウォーリーのキャラクターを認知させ、彼の動いている姿を見せることで、その魅力を伝えて映画の認知度を上げる、という方法が用いられたのである。ディズニー・ジャパンはこの正月に公開され、目下大ヒット中の「カールじいさんの空飛ぶ家」にも同様に全米公開から半年後、キャラクターと作品内容をじっくりと認知させる方向で、長期宣伝を行っている。「カールじいさん・・」の宣伝期間は、実に8か月に渡ったという。なんでもかんでも「全米大ヒット!!」のコピーさえつければ映画が当たる、そんな時代ではないのだ。
 ただし同様の手法を用いた「ボルト」が、今ひとつの成績に終始したのは、ちとイタかった。この場合は、途中からジョン・ラセターが絡んだストーリーと、肝心のボルトのキャラに魅力がなかったからだろうか。なお興収16.4億円のうち、3D版のシェアは52.5%であった。

 期待はずれといえば、「ターミネーター4」こそ、2009年に公開された外国映画の中で、最も関係者を落胆させた1本であった。作品的には悪い出来ではないのだが、やはり「ターミネーター=シュワルツェネッガー」のイメージが強いのではないか?あまりにもアクション映画すぎて女性客がそっぽを向いたのでは?等々、様々な憶測や推論が流れたが、結局は「ターミネーター」という知名度を過信しすぎたというのが真相ではないだろうか?と思う。あまりにも「ターミネーター」が、世間にはびこりすぎているのだ。個人的な希望を申せば、現在地上波でもオンエアしている「サラ・コナー・クロニクルズ」の第3シリーズこそを制作して欲しいものだ。これは大傑作!
 「地球が静止する日」は、オリジナル版をこよなく愛する筆者としては、一刻も早く忘れたい作品の1本だ。ロバート・ワイズ監督の秀作SF映画を、オバマ大統領へのゴマすり映画にしたのはどいつだ!?(怒)
 その「地球が静止する日」より興収が低かった「トランスフォーマー/リベンジ」だが、そのボリューム感、大味なインパクトは前作以上だと断言出来る。「CGばっかの映画は見飽きただと?ほお、じゃあ俺がいつもより10倍CGだらけの映画を見せてやろう!!」と、マイケル・ベイ監督が言ったかどうかは分からないが、さすがは戦勝国。ここまでやられては、もうぐうの音も出ないというもの。ミーガン・フォックスの色気も大幅にアップ。いやはや、もう満腹。泣く子とマイケル・ベイには勝てないのか。

(興行収入は、いずれも一部推定)

(1)特筆すべき「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」の大ヒット!!
(2)「空の境界」と「マクロスF」「エウレカセブン」「東のエデン」の成功要因

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posted by animeanime at 2009.12.25
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